人間ドックの検査項目

会社に勤めている人は、労働安全衛生法に基づいて年に1度、定期健康診断が義務付けられていますが、主婦や自営業の方は老人保健法に基づいて、自治体が主催する健康診査を受けることができます。

しかし、これらの健診は内容が限られていますので、体全体をチェックするには、人間ドックが必要になってくるわけです。

人間ドックは、詳しい検査を多項目にわたり行い、多くの病気の早期発見に効果があります。病状の経過を見たり、今後の治療の方針を決めたりするのに役立ちます。合併症を発症していないかもわかります。

また、健診で異常がない人も、人間ドックで異常が見つかることがあります。これまで受けたことのない人も、ぜひ人間ドックを受診してください。

検査項目は多岐に渡り、検査時間なども希望により1泊2日、1日、半日等の、自分に合ったコースから選択することができます。また、追加検査項目として、さまざまなオプションもあります。

1日ドックの基本的な検査項目をあげますと、身体測定、血圧、眼科、聴力、心電図、肺機能、胸部X線、上部消化管X線、腹部超音波、血液、尿、便、内科診察などです。

オプション項目として、C型肝炎抗体検査、骨塩定量検査、大腸内視鏡検査、前立腺がん検査 <男性の方のみ>、乳がん検査 <女性の方のみ>、脳MRI検査、腹部MRI検査、頸部エコー検査、胸部CT検査などがあります。

この中でも特に、人間ドックで異常が見つかりやすい項目は、肝機能障害、高コレステロール、肥満、腎・膀胱疾患、高中性脂肪となっています。

人間ドックの料金

人間ドックは、健康な人が利用するサービスですので、保険診療は適用されず自由診療になります。

したがって人間ドックの料金(価格)は、各施設が独自に決めていますので、サービス内容とは関係なく、周りの医療機関と同じ料金体系にしている「地域性」が見られるのも、人間ドックにおいては事実なため、同じ検査項目であっても、施設によって人間ドックの料金(価格)が違うのです。

人間ドックは、保険診療ではありません。そのためすべて自己負担になりますが、人間ドックは労働基準法、労働安全衛生法で定められている健康診断に含まれているため、企業等が加入している健康保険組合によっては,年齢などの条件(35歳あるいは40歳以上)を満たせば一定額の補助金が出ることがあります。

また、人間ドックを受ける時には、「受診者自身が、必要としている検査が網羅されているか」、「必要のない検査項目が多いために、料金が高めになっていないか」、あるいは「スタッフの対応が良く、快適に利用できるだろうか」など、実施機関の検査項目や、サービス内容が、受診者自身の望んでいるものと合っているかを良く確認・検討することをお勧めいたします。

以下に一般的な人間ドック施設の、基本的なコースや主要オプション検査による、おおまかな料金を掲載しておきます。

・日帰りコース:30,000円~40,000円
・1泊2日コース:50,000円~70,000円
・2泊3日コース:100,000円~200,000円

これらはあくまで、おおよその金額ですので、詳しい料金などについては、各施設にお問い合わせください。