健康運動指導士の資格について
動脈硬化や心臓病など生活習慣病になるのは、運動不足が原因のひとつと言われています。これを防ぐために、生活習慣病の予備軍が運動をすれば良いのですが、適切な運動をするには、それを指導する専門家が必要になります。
その専門家が「健康運動指導士」で、昭和63年から当時の厚生省が認定した機関である(財)健康・体力づくり事業財団が認定する国家資格です。医学・運動生理学に関する専門的知識を持ち、個人の体力や生活に応じて、安全で効果的な運動プログラムを作成して、指導する能力と体力を持った人が認定されます。
この健康運動指導士は今でも1万人以上いて。4フィットネスクラブなどで活躍していますが、政府はその数をさらに増やしていく予定です。健康運動指導士の資格は、保健師・管理栄養士・看護師で、かつ4年制大学卒業以上など、一定の要件を満たした者の中で講習を受講し、認定試験に合格すれば取得できます。
ただし、この講習は3ヶ月間(21日間、144時間)もあり、これを受講してさらに学科試験に合格しなければなりません。これをさらに、体育系大学で必要な単位を修めた者に、受験資格を認めようとしています。
生活習慣病に関する講義や実習を行う体育系大学を「養成校」に指定して、必要な単位を取得した卒業生は、この資格試験の受験資格を得るという仕組みです。
超高齢化社会を目前に、健康維持は国民の課題とも言え、政府の狙いも、そこにあると思われ、その意味では非常に将来性がある資格です。
健康運動指導士の求人状況
健康運動指導士の求人状況については、それほど求人情報が豊富にあるという訳ではありませんので、なかなか自分の求めている職場を探す事が難しいという方が多いと思います。
そもそも健康運動指導士とは、昭和63年(1997年)から厚生大臣が、養成事業としてすすめてきた認定事業です。生活習慣病を予防し、健康水準を保持・増進する事を目的とし、健やかな生活を送るために必要になる、安全で効果的な運動指導や、運動プログラムを作成できる人に認定される資格です。
また専門的な資格であると位置付けられ、健康運動指導士の質を上げるため、資格取得はだんだんと困難になってきています。
最近は、生活習慣病やメタボリックシンドローム(内臓脂肪型肥満に高血糖・高血圧・高脂血症のうち2つ以上を合併した状態をいい、いわゆるドロドロ血や、動脈硬化を引き起こす要因)に起因する病気が、日本人の抱える疾患や死因の上位を占めていることがあげられ、それらの症状の予防策や改善策を、食事療法と運動療法を基本に、サポートしていくのが、健康運動指導士の主な目的です。
健康運動指導士の求人も、このような社会状況の中で、徐々に増えてきています。健康運動指導士の活躍の場所としては、病院・診療所、老人福祉介護施設・保険福祉施設、健康増進センタ-、保健所、市町村保健センタ-、アスレチッククラブ、フィットネスクラブ、スポーツセンター、また会社内での健康管理部門での勤務などがあります。